個展9日目

今日は人がたくさん来てくれた。

キャプションと一緒に、作品に関するちょっとしたストーリーを入れてみた。

タイトルを考えていた頃を思い出して、タイトルの行間(?)を補うような文章を書いてみたが、見てくれた人には好評なので安心した。

あまり得意という意識はないけれど、文章を割りと褒めてもらえる機会が多い。
絵に比べると、文章を書く機会はそこまで多かった訳ではない。

強いて言えば、ポケモン図鑑にとても憧れていたので、ポケモンのパクリみたいなキャラクターを描いて、こっそりとテキストを書いたりしていた。
気合いの入った絵になるとテキストにも気合が入って、学校に行ってる間ずっと考えたりしていた。こういうのが実は生きているのだろうか。

あとは、どちらかというと理屈っぽい性格なので頭の中でごちゃごちゃ色々なことを考えたり、20代後半のタイ時代は「いかにして生きるべきか」みたいな論文もどきを勝手に書いていた。

今も結構考えたりはするが、あれはまあ若気の至りなので、「おいお前!この論文もどきをSNSで晒してやるぞ」とフォロワー5万人とかの人におどされたら、15万円くらいなら払ってしまうかもしれない。

今日は絵描き仲間が二人来てくれた。

絵描き仲間の関係というのは面白いし、ありがたいと思う。

普段はSNS上でたまに交流する程度のものなのに、展示になるとちゃんと来てくれたりするし、自分も出来るだけ行くようにしている。

ギャラリーで30分くらい絵の話や近況報告をして、また半年とか1年とか会わなかったりする。

緩やかなようでいて、実は深いところでつながっているようで、普通の交友関係とはちょっと違う感じがする。

路上観察系の話もたくさんできて楽しかった。

何日か前のブログで、ワイズベッカーから着想を得て、生活空間で生き物っぽく見えたものを描いてみようかなということを書いたが、何となく素材を集め始めている。

例えばこれ。

個人的に、ネットは絶対に行けると思っている。
黄色というのも、普段あまりメインで使わない色なので面白そうな感じがする。

左側の草が何となく腕のようにも見えるが、この辺はどうしようか。

機械枠から参戦。
人工物は、形が割りとシンプルだ。遮断機のように伸びた部分をどうするかがポイントかも。

あの男の子がいるバッテンのシールはどうするんだろう。
普通に考えれば省略だけど、うまく採り入れたら面白そう。

次は壁面枠。

やたらと躍動感があって、調子に乗っている感じがする。
今までと違って平面なので、何かアプローチが変わるのだろうか。

こんな感じでちょっとずつ撮りだめしていけば、ネタに困ることはなさそうだなと思う。

個展は次の土日で最後です。
駆け込みでもヘッドスライディングでも錐もみ回転アタックでも何でもいいので待ってます。

outa.waruagaki
都内在住。2016年2月までタイに2年半在住。絵を描いたり、街灯のことを書いたり、散歩したり。

2件のコメント

  1. 16日のたくさんのお客さんのひとりです。たぶん一番年上。
    ギャラリーにいつ入ろうかとタイミングを見ていたら、うまい具合にお知り合いらしき方々が入れ替わりにグッドタイミングで入って行かれる。それだけで王田さんのナニカ引き寄せるものを感じてしまいました。
    私は絵を見るのは好きなので、娘のツイッターから興味を持ち当日は楽しみにしていました。
    画像で見ていたのとはやはり臨場感が違います。近くで見たり、離れてみたりするとまた印象が違う。意味のないものが好き、と王田さんは言いますが、それぞれ見る人が意味を考えてしまうのでしょうね。「ストーリー」もなぜか、ナルホドと思って読んでいました。
    きょう、テレビで岡本太郎の過去のコメントを聞きました。「きれい、と美しいとは違うもの。ナンジャコレ・・と思うものが美しい」
    これを聞いて私のきのうのもやもや感が晴れました。王田さんの絵は理解を越えて私にとっても美しかったんだと。「見るだけの人も芸術家」と言ったのもたしか岡本太郎です。
    後になって私も芸術家?なんて思わせてくれました。
    そして、王田さんのブログを読むことで表現へのものさしが見えるようです。
    遠路はるばる出かけて良かったです。出会いが出会いを呼んでもくれました。
    ありがとうございました☆

    1. コメントありがとうございます。
      何かすごく、もったいないお言葉のような感じがします。

      見る側が意味を考えて解釈をしてくれるのは、それだけ深く作品の中に入り込んでもらっているということだと思うので、とても嬉しいです。
      時には、自分でも気が付かなかった作品の意外な面や魅力を、お客さんの方が教えてくれたりします。
      自分も、大好きな音楽や文学作品には、恐らく作者がそこまでは考えていないだろうという意図をくみ取って、解釈してしまいます。

      絵を描く際は、何となく「かわいい」「かっこいい」「不気味だ」など、一言で感想を言い表せないものを作りたいなと思っています。
      その辺りが「理解を越えた」という印象を抱かれた理由かもしれません…と思ったり。

      真剣に作品と向き合っていただき、ありがとうございました。

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